中国でIoTを実現するための4つのソリューションとは?最後は「国際回線」について説明します

中国でIoTを実現するための4つの課題とソリューション、最後は「国際回線」について説明します。

■中国IoTにおいても中国・日本間インターネットは大きな課題

IoTデバイスから取得した取得したデータを日本に送信したり、逆に日本からデータを配信したいというニーズも多いようです。
IoTプラットフォームシステムが日本にあり、ここで統合的に管理をする構成です。

この場合、よくお客様からの課題でお聞きするのは「SIMを市中から購入し、IoTデバイスからデータを取得して日本に通知しているが不安定」というものです。
SIMと言っても一般的なインターネットとまったく同じであり、中国から日本を含む海外への通信はいわゆる中国のインターネット規制対象となるためです。

中国から日本へのインターネットが遅い、規制が厳しいということはどうしようもない事実ですが、SIMの通信だけがそれを逃れられるわけではありません。

ちなみに、IoTデバイスから中国国内のクラウド等への通信はまったく問題ありません。
中国各地に設置したIoTデバイスとSIMから、中国国内のアリババクラウド等のクラウド上に構築したシステムへのデータ通信は高速・安定的な通信を実現しています。

■IoTに最適な中国・日本間国際回線ソリューション

では、これらのデータを日本を含む海外に対して送受信するにはどのようにすればよいのでしょうか?

答えは、「中国国内の中継ポイントから適切な「国際回線」により日本を含む海外へと接続する」です。
2020年現在では以下の2つの国際回線ソリューションが考えられます。

  1.  AlibabaCloudが提供する国際回線ソリューション(ExpressConnect)を利用する
  2.  中国大手通信会社等が提供する国際SD-WAN網ソリューションを利用する

1.のAlibabaCloudが提供するソリューションの利用は非常に簡単であり、いわゆるクラウドの管理メニューからこのソリューションを選択するだけで開始することができます。
ただし、中国側は当然ですが、日本側もAlibabaCloudを利用する必要があります。日本側もAlibabaCloudを中継して他のクラウドに接続するということもできますが、構成が複雑となるためあまりおすすめではありません。

日本側もIoTプラットフォームとしてAlibabaCloudを採用することが可能という場合はこれが最適な構成です。

2.の国際SD-WAN網は導入の容易さでは1.のAlibabaCloudのソリューションには劣りますが、現時点ではコストパフォーマンスと通信の安定性の面で最適なソリューションです。
通信会社自身が提供するデータセンターにIoTデバイスからの通信を集約するルーター機器(SD-WANゲートウェイ)を設置し、ここから国際SD-WAN網を通じて日本のクラウドに接続。日本側は既にプラットフォームを構築済のクラウドを選択すればよいです。

このSD-WAN網を引き込むためのデータセンター構築にはノウハウが必要ですが、もちろんジョイテルにて対応が可能です。
日本側のクラウドはAWSでもAzureでも他の日本のクラウドサービスでも問題ありません。

これらの国際回線ソリューションにより、中国各地に設置したIoTデバイスから日本のプラットフォームシステムまで安定的な通信が可能となります。

IoTデバイス ⇔ ゲートウェイ・SIM ⇔ 中国クラウド ⇔ 国際回線 ⇔ 日本クラウド

 


これまで4回続けて中国でIoTを実現するため課題とソリューションについて説明をいたしました。
中国でIoTプロジェクトを成功させたい日本企業の皆様からのお問い合わせをお待ちしております。お問い合わせフォームもしくは問い合わせ窓口(info@joytel.jp)にご連絡をお願いします。

※中国サイバーセキュリティ法による越境伝送アセスメントについて
本記事では、中国各地のIoTデバイスを日本に自由に伝送できるような内容を記載しましたが、実際には中国サイバーセキュリティ法に基づいたアセスメントが必要となります。
中国国内から取得したデータを日本を含む海外に伝送する場合にはアセスメントが必要となる。そして「個人情報」と「重要情報」の海外への伝送は適切な承認が必要となるというものです。
企業の売上データやIoTが対象とする機器の単なる稼働情報等は「重要情報」ではなく、問題とはなりません。
しかし、それらのデータ取り扱いに関するリスク評価をして文書に残すことは求められます。
また今後この中国サイバーセキュリティ法に関する詳細については記事にしたいと考えています。