中国でVPNやShadowsocksの利用は違法ですか?中国IT・通信の専門家がお答えします(後編)

前回の記事では「中国の中から『正式』にGoogleやInstgram、LINE等を使う方法はあるのか?」という問いから、正しいVPNや回線・通信サービスの利用方法について説明をしました。
中国でVPNやShadowsocksを利用するためには、正式な経営許可証を持つ中国の通信会社が提供するサービスを利用しなければならないという結論でした。

また、日本国内から提供されるサービスを日本のクレジットカード等を利用して契約することについても、グレーではありますが違法とは言いきれないと考えられることも示しました。

そもそも中国国内において、正式にVPNやShadowsocksを利用したり、GoolgeやFacebookを見る方法自体はたくさんあるのです。

では、中国の通信当局側が問題視しているのは何なのでしょうか?違法として処罰対象とすることは何なのでしょうか?
これには明確な答えがあります。
それは「通信ネットワークを利用して、国の安全を脅かす、国家機密を漏洩するなどの犯罪行為」です。
簡単に言えば、インターネットを利用して、政府批判をしたり、デモの集会を呼びかけたり、偽の情報を拡散したりするということです。
ここで言う偽の情報とは、中国政府が正しいと伝える情報とは異なるものと言う意味となります。

中国でのデモは禁止・呼びかけるのも違法

VPNやShadowsocksを利用することが問題なのではなく、それを利用して例えば海外のSNS、FacebookやLINE等において上記のような情報を流すことが問題だということになります。

正式な中国の通信会社が提示する通信サービス(VPNサービスを含む)契約書に記載されている内容があります。
逆に言えば、以下のようなことを守れば、中国国内においても正式なVPNサービスを含む通信サービスを利用してもよいということになります(日本のVPNサービスを利用すること自体はグレーなものではありますが)。

【インターネット情報セキュリティ誓約書 (実際の契約書から抜粋して翻訳)】
利用者は、通信ネットワークを利用して、国の安全を脅かす、国家機密を漏洩するなどの犯罪活動を行わない。
また、通信ネットワークもしくは業務プラットフォームを利用して、憲法、法律に違反し、法令が禁止する有害な情報、社会的治安を乱し、国の統一を破壊し、民族の団結を破壊する情報、猥褻、暴力に関わる情報を制作、閲読、複製、公布もしくは伝達せず、次の各号に掲げるいずれかの内容の情報を公布しない。
(1)憲法、法律、行政法規の実施の抗拒、破壊を煽る
(2)国の政権の転覆、社会主義制度の否定を煽る
(3)国の分裂を煽り、国の統一を破壊する
(4)民族的な憎悪を煽り、民族差別に触れ、民族の団結を破壊する
(5)事実を捏造または歪曲し、デマを散布し、社会秩序を紊乱する
(6)封建的な迷信、猥褻、賭博、暴力、殺人、恐怖を散布し、もしくは犯罪を教唆する
(7)他者を公然と侮辱し、または事実を捏造して他者を誹謗する
(8)国の信用を損ねる
(9)憲法、法律、行政法規に違反するその他の内容を含む
(10)利用者の事業のプロモーションチャネルが猥褻など違法かつ低俗な情報コンテンツに関わる

実際の取り締まりの状況についても、VPNを利用していたから逮捕されたという事例はほぼ聞いたことはありません。
(無許可のVPNサービスを中国国内で運営していたから逮捕されたという事例は多数あります)

これに対し、中国国内からSNS・微信等を利用して上記のような情報を流すことにより取り調べを受けたという事例は非常にたくさんあります。
まさに、現在、中国発の新型コロナウィルスによる情報発信等は現在進行形の事象でしょう。告発動画をアップロードした方々が実は現在は行方不明になっているらしいのです。
以前の投稿記事でも説明しましたが、VPNやShadowsocksを利用しているからと言ってSNSへの投稿が安全な訳ではありません。中国のSNSは全て監視されています。

中国SNS

皆様も十分注意して、VPNやShadowsocksの利用をお願いします。


中国から日本へのインターネットを快適にするなら!?
中国IT・通信の専門集団が運用する「どこでもWiFi」をお試しください。

VPNはもう要らない!「中国どこでもWiFiホームプラン」おくだけで中国インターネットが快適に

 


※本記事のイラストは「イラストAC」からダウンロードして利用させていただいています 。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です